せいかつとしゅみ

こんにちわ、齊藤カズヒロです。思ったこととかあったこととか書きます。ボチボチ

映画ランキング2015(仮)

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ジャジャーン!

唐突ですが、映画2015ランキングーーーー!をします。

 

2015年公開された映画をランキング付けしました!
個人の感想なのであまり意味はないんですが、「何か映画を見たいなぁ」と思っている方は参考にしていただければと思います。
と言っても、ビッグタイトルなのにまだ見てない映画もたくさんあるので暫定的なランキングです。
あとあと変わるかも知れません!

 

ではでは、早速5位から行ってみましょう!

 

 

5位「海街diary

離婚して家を出て行った父を持つ、鎌倉で暮らす3姉妹に異母妹が越してきて…という話。

 

3姉妹+異母妹が父親に対し、それぞれ違う「思い」を抱いているのが面白い。
人一人とっても、色んな面を持っているし、たとえ「最低」だと思っていたとしても、
家族だから、大切な人だから受け入れていかなければいけないのかもしれない。

 

本作の魅力はなんといっても、俳優陣のナチュラルな演技と個性豊かなキャラクター。
夏帆演じる三女がほぼすっぴんで家の中で釣竿を振りかざして、「釣りのイメトレ」をしているシーンや、姉妹間での服の取り合いのシーンなど、思わず「あるある」と思ったり笑ってしまう。
そういう、普通の映画ではカットされるような何気ないシーンが重なり、登場人物の個性やストーリーを描いていきます。


「そして父になる」で父親を描いた是枝監督。
今回も「父」というモチーフを用いて、「家族の絆」を描いています。

 

 

 

 


続いて4位!

4位「マッドマックス 怒りのデス・ロード」

荒廃した世界で自由を求めて砂漠を滑走する地獄のデスレース!

 

言わずもがな、今年一番話題になった作品ではないでしょうか。
狂った世界観やサイバーパンクな衣装&車、ほとんど会話シーンがなく延々と続くデスレース…。
最近の映画では規格外な映画だったと思います。

この映画にはとにかく、監督の「こうしたい!」という思いが込められていて気持ちがイイ。
爆発しながら疾走するデスレースはCGではなく実際に撮影しているのだというのだから尚驚き。


体の一部を欠損した方や小人の方も出演しており、最近のエンタテイメントでは敬遠しがちなモチーフだとは思うんですが昔の映画では結構出ていたりするので、そういう意味でも興味深い映画です。

個人的にはやっぱり、車の前でギターを弾いてる(しかも目隠してぶら下がってる)キャラクターが好きですね(笑)。
「なんでそこにいるんだ」「お前も加勢しろよ」っていうツッコミ必至です。

この映画に関しては、『見て、感じろ!』それだけです。

 

 

 

 


3位「インサイドヘッド」

少女の心の中で“5つの感情”のキャラクターがぶつかり合い、そして少女が成長する話。

 

子ども向けの映画だと思っている方。
これは、どちらかというと大人が楽しめる映画です。
描かれるのが“心の中”というだけあって、子どもにとっては理解しにくい難しい言葉や表現も出てきます。
大人が見て、「あぁ子どもの頃のこの感じ、わかる」とか「人生ってそんなもんだよね」と思える映画。
最後はちょっとホロっとさせられる。

 

この映画は“心の中”の設定が面白い。
この映画を見る前は、「心の中を描く場合、辛気臭い映画になるのでは?」と思っていただけに、その設定の面白さには驚きました。

5つの感情のキャラクターがボタンを押したら、少女がその感情になったり、1日ごとに「その日の思い出」や「感情」がボール状になり、それを打ち上げると“心の中”の「星」や「島」になる…。
他にも面白い設定がたくさんあるので、ぜひ見て欲しいです。

 

それにひょんなことから“心の中”を旅することになるのでストーリーに動きがあり、飽きさせません。そこで出会うキャラクターたちも可愛いくて面白い。

3次元から1次元に絵が変化していくシーンは、「やるやんピクサー」を思いました。
「冒険を通して成長し、元にいた所に戻ってくる」という王道のストーリーにとても忠実です。

 

 

 

 

 

 


続いて2位の発表!!

2位「セッション」

音楽学校で繰り広げられる、鬼教師とドラムマンの青年の怒涛の日々。

 

叩く、叩く、叩く!とにかく叩く!
ドラムスティックに血が滲もうとも、限界を越えても叩く!
私生活をなげうって、ドラムの魅力にとりつかれた主人公と、その主人公に罵声を浴びせ、精神的に追い詰め、さらに成長させようとする鬼教師とのぶつかり合いが激しい。

 

最初は女の子に色目を使っていたのに、ドラム一筋になって狂乱していく主人公の変わりようは驚きです。

本当の天才とは、「常識」に縛られないものなのだろうな、と感じつつも「いや、しかし」と色々考えさせられる映画です。

物語の最後の方では予想外の展開をし、一筋縄ではいかない、じゃじゃ馬のような映画でもあります。
緊張感のある演奏シーンは一見の価値あり。バンドマンは必見!

 

 

 

 

 

 


そして!

 


栄えある(?)1位は!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 


1位「アメリカン・スナイパー」

実際にいた狙撃手クリス・カイルが戦争を通して何を感じたか、どう変わったかを追った映画。

 

この映画の公開は2月だったんですが、見終わったあとも「すごい映画を見た」という感じで、エンドロール中もずっと映画のワンシーン、ワンシーンを追っていたくらいです。
そしてこの1年を通して、この映画を見たときの衝撃を越える映画はありませんでした。

 

この映画の特徴は主人公クリス・カイルが「敵」を殺すことに何のためらいもなく、正義感を持ってやっているということ。
普通の戦争映画だと、主人公は新米の兵士で、人を殺すことに怯えている・罪悪感を持っているというのが普通だと思います。
しかも、この映画では一つ一つの事柄に関してそうなんですが、「正義感を持って殺している」のが事実なので、フィクションにはない、重い説得力が作品を通してのしかかってきます。

 

「やはりアメリカ。自分たちの行動を正当化するのがウマイね」と批判するのはまだ早い。
主人公は戦地で子供を傷つけるのだけはためらい、子供に対しては出来るだけ優しく接します。
けれど、戦場では色々な悲劇が起こってしまい、一時帰宅で本土へ帰っても、その記憶が蘇り主人公のトラウマとして残っていってしまいます。

自分を失い、犬を絞め殺そうとするその様は、妻に対してとても優しく振る舞っているシーンとは対照的です。


本当は優しいのに、凶暴になる。

戦争によって表出したその2面性が、「戦争が個人に何をもたらすか」を上手く描いています。

国家にではなく、個人。

 

戦場で起こる様々なことが、主人公の人生の歯車を狂わせていきます。
最後の方のシーンで、死を覚悟した主人公が妻に「帰りたい」と電話したシーンは切なかった。

その後の砂埃が舞う中、主人公が走り抜けるシーンでは、自分も同じように走っているような感覚になった。
先の見えない、目的も見失った、砂埃舞う中を。

 

そしてあのラストシーン。
映画評論家の町山さんも言っていたんですが、「あのラストシーンがあって、この映画が「完成」された」と。

 

凄惨なんですが、とても繊細な映画です。
85歳にもなるクリント・イーストウッド監督がこの映画に何を託したのか、見て、感じて欲しいです。

 

名作です。

 

 

 

 

 

 

 

以上!映画ランキング2015でしたーーーーー!!!!